フライト

旅客機墜落の犠牲となった乗客はその後の事故調査報告を知る由もなく、例えば尾翼が折れていた、だの、それは整備不良によるものだった、だのは分からずただ死んでしまうのでありますが、最近の金融パニックに接して思うのはまさに俺がそんな旅客機事故の哀れな犠牲者であるかののごとく俺には理解できない、それでいて何かヤバそうな気配だけがつのるのを見る思いであります。
のみならず俺だけ墜落予定のセスナ機に独り乗っているかも知れない、それは個人的な範疇で致命的な悪い何かが進行していても、私はあまりに無知無力であるという問題がまた別にあります。